洋楽PVを再現したい人のためのイギリス旅行ガイド〜The Beatles編〜
音楽の楽しみ方は人それぞれです。レコードを収集するも良し、通勤通学での癒しにするも良し、フェスやワンマンライブに全力を注ぐも良しですが、アーティストゆかりの地を回りながら現地に金を落としまくるという課金方法もあります。そう、旅行です。管理人は、自分たちでカメラを回しながらPVを出来るだけ再現するという形でUKロックへの愛の形を表現する旅行、名付けるならば「PV旅行」を趣味にしています。何を言ってんだと思われるかもしれませんが、侮るべからず。PV旅行にはガイドブックやパッケージツアーにはない楽しみが詰まっています。ということで今回は、私たちの愛するPV旅行のやり方をご紹介していきたいと思います。
1. しおりを作る
PV旅行決行のための第一歩は、普通の旅行と同じく計画を練ることからです。筆者らは特に旅行に骨の髄まで入り込むことを重視しているので、12時間勤務の合間だろうが必ずしおりを作成します。全て載せると膨大な量になるため、一部を紹介したいと思います。
2. 渡英する
予定を組んだら、さっさとイギリスへのTicket で To Rideしましょう。今時スマホでも動画なんてとれます。まずは行きましょう。(私は写真にも映像にもPENTAXのデジタル一眼を使っています。性能良いんだけど重くて首がガッチガチに凝る)
3. 撮影する
The BeatlesがPVや映画に精を出していたのは主に中期というのは小学校で習う基礎知識だと思いますが、Help!はPV部分がアルプスだったり他のPVはスタジオ撮影だったりするので、映画 "Hard Day’s Night”そして"Paperback Writer/Rain" を、ロンドンで初心者でも簡単に真似できるおすすめ素材として挙げさせていただきます。
Marylebone Street Station メリルボーン駅
ロンドン中心部にある、地下鉄&鉄道駅。The Hard Day’s Night のオープニングシーンが撮影されたところ。
(この映像を500回くらい見ながら駅周辺をウロウロして場所探しました。)
50年以上の時を経て、今はもう駅構内に電話ボックスなんてなかったり、映画とはだいぶ違う部分もありますが、モノクロ加工すれば…不思議ですね!どんな素人でも「なんとなく雰囲気はビートルズ」な仕上がりが期待できます。
モノクロ加工なしだとこの通り普通に現代の駅で、1960年代のメリルボーン駅に拘っているのは自分たちだけだという事実を突きつけられます。ポールとおじさんのベンチは、それっぽいもので代用してみました。
Chiswick House Garden チジックハウスガーデン
ロンドン西部の歴史あるイギリス式庭園です。Paperback Writer/RainのPVは、現在のChiswick House and Gardenの表記で言うとEast側、Italian GardenとConservatory and Camelliasで撮影されました。駅近だし楽勝だろと甘くみていたのですが、これが案外、初訪問で辿り着くのに苦労しました。最初間違えてChiswick Parkという場所に行ってしまったのですが、全く毛色の違うビジネスパークでした。ウォルトディズニーのイギリス支社があったなあ。このクソ凡ミスのせいで体力を30/50くらい消費しました、ハハッ(CV.ミッキー)。まあちゃんと事前に確認しておけば大丈夫なのですが、旅行中の人間は知能レベルがポールマッカートニーの数学力程度になっているのでお気をつけください。
50年以上経っているとは思えません。まんまです。え、ビートルズ、昨日撮影してたんじゃね?撮影時の現場とほぼ変わらずに保存されているのは奇跡的です。Paperback WriterのPVのビートルズも超高画質で残っているので、目で見てそのままっぷりを楽しむことが出来ます。グラサンを持っていけば、貴方も超イケメン時代のジョンレノンです。もちろん筆者らも調子に乗って演奏シーンを再現しました。
チジックガーデンの公式サイトにも関連記事が載っていて、この撮影オフショットの4人が信じらんないくらいのイケメンなので、こちらもご参照ください。
4. 小道具を活用し、愉快にゆかりの地を回る
さて、イギリスにはPVのロケ地以外にも様々な魅力的なロック巡礼地があります。挙げればキリがないのですが、この時はリバプールでビートルズゆかりを地をめぐるマジカルミステリーツアーに参加したり、アビーロードを横断したり、ルーフトップのあるサヴィル・ロウなどにも訪問し、一週間ちょいで十分楽しむことができました。外気5度・冷たい雨が降る正月のリバプールでも、ジョージとリンゴの映画Help!コスプレ(原宿で買ったコートを徹夜で縫って加工したもの)を着通す、気合いが全て〜All you need is guts〜な旅だった記憶があります。
この衣装のおかげでアビーロードではロシア人ファンに話しかけられるわ、全体的になんとなく人が優しいわ、良いことづくめでした。筆者は現在一時的にイギリス在住ですが、このビートルズコスプレ時よりフレンドリーに接された経験はありません。
冒頭で書いたように、PVをできる範囲で再現することが我々の目的なので、完璧さよりも自分たちの愛を表現することの方に重きを置いています。そもそも上記の衣装がビートルズによって着られていたのはアルプスですが、リバプールの港で動きだけ真似した映像を撮っていたら、なんか大体再現できてんなという気になりました。
また、しおりで書き出したUKロック用語辞典や思いつきに従って書き殴れば即席フォトプロップスが出来上がるので、スケッチブックの携行もおすすめです。
スケッチブックの「コラ画像感」は旅行をワンランク面白くしてくれること間違いありません。旅先のスケッチブックはコミュニケーション手段にもなるハーマイオニー並みの優等生。なぜ旅行ガイドの「持っていくと便利なもの」一覧にスケッチブックと書いてないのか不思議なレベル。ただし、どう足掻いてもインスタには映えないので、そこらへんはご容赦ください。
以上、PV旅行の魅力が少しでも伝わったでしょうか?